2017年度 理事長所信並びに基本方針



第60代理事長 荒木貴史

「 Link to the future 」
〜想いの先に時代を切り拓け〜

現在いまを生きるということ

私たちの住み暮らすこの鹿島市は豊かな自然から育まれる農産物と海産物に恵まれ、 数々の伝統と文化の息吹が残る地域です。1954年に5つの町村が合併して誕生した鹿島市は多様化する社会情勢の中、先人たちのたゆまぬ努力により発展を続け、地域社会の バトンが繋がれてきました。無論、この地域が存在する限りそのバトンを繋いでいく必要があります。だからこそ、現在を生きる我々一人ひとりが地域を築きあげる当事者である ことをさらに自覚しなければなりません。また、私たちは先人たちの情熱で創りあげられてきた現在に感謝し、時代の変化や環境の変化に応じた新たな価値観や揺るがない信念を 確立し、未来を見据えて行動を起こすことができる人材へと成長することが必要です。

現在、この国は大きな変革期を迎えています。「地方創生」が声高に叫ばれ、地域の特色や魅力を最大限に発揮した地域主権型の国家運営にシフトしています。これにより地域間 競争はさらに激化し、何も手を打たない地域は競争に敗れ埋没してしまうといっても過言ではありません。この地域でも具体的な地域経営を打ち出さなければならない時です。そ のためには、地域資源を新たな魅力として具現化する自立自活した地域戦略が求められ、私たち責任世代と言われる青年こそ明確な目的と目標を掲げて行動を起こし、地域の未来 を構築していかなければなりません。

戦後の復興期、「国家の再建は我々青年の責務である」という想いを胸に日本青年会議所は設立され運動をスタートさせました。そして、その運動は次第に全国的な拡がりとなり、 この地域でも1958年に鹿島青年会議所が設立されました。鹿島青年会議所ではこれまで多くの青年が地域の未来に想いを馳せ、自らの持つ力を、世のため、人のために尽くす ことで未来を切り拓いてきました。そして、これからも私たちはその志を引き継ぎ、この地域や国の未来をより良く導くべく、自らが果たさなければならない使命を見つけ行動を 起こしていきます。我々は自らが変化することを恐れず明るい豊かな社会を常に思い描きながら、大きな志を持ち、新たな一歩を踏み出します。

未来に向けて市民が一丸となる地域の創造

現在、日本は国家主導の画一的に発展を目指す戦略から、地域が独自のアイデアと戦略によって地域再興を目指す戦略へと舵を切り始めました。この戦略の転換により、地域は直面する課題に対して自らの判断で解決していかなければなりません。この地域においても様々な価値や強みに磨きをかけ、地域独自の持続的な発展を目指していかなければなりません。そのためには、地域の基盤となる分野に対して市民・行政・企業・団体が連携して行動していくことが不可欠であり、活気と魅力に溢れるまちを創造していくためにそれぞれの強みを繋ぎ合わせてまちづくりのモデルケースを生み出していくことが必要です。

私たち青年会議所の強みは経済人として幅広い視野と、地域への関わりを持った個が組織となって活動していることです。私たちはこの組織のメリットを存分に活かし、地域に ある様々な課題について我々が持つ個の視点とまちづくり団体としての視点から、地域の特色や魅力を考え、具体的な解決策を見出していく必要があります。その解決策を、地域 を形成する市民・行政・企業・団体などと共有し、地域全体の積極的なまちづくりへの参画を促します。そして、地域独自の力が試される現在だからこそ、私たち地域に住む市民一人ひとりが想いを明確に描き、行動を起こしていきます。市民が地域の課題に対して足並みを揃えて具体的にアクションを起こしていくことで、視野や活動の範囲を限定的なものとはせず、地域の個性ともいえる力強い原動力が生まれていくと確信します。

地域に住む市民が力を合わせて地域の未来への進むべき方向性について考え行動を起こす気運を高めていくことは、市民意識変革を掲げ活動する私たちの運動には不可欠なことです。この地域においても市民主体や協働のまちづくりへの気運は高まってはいますが、まだまだ連携の在り方については十分ではありません。地域活性や青少年育成などこれまで様々な視点から運動を展開してきた鹿島青年会議所だからこそ、市民の様々な声を集め、まちづくりの先頭に立てると信じています。地域に住む多くの市民を巻き込み、未来に向けて一丸となるまちづくりへの運動を展開していきます。

地域の未来を描く人材創出

鹿島青年会議所は今年で59年目を迎えます。その歴史のいつの時代を切り取ってみても、在籍する会員は地域の課題に真摯に向き合い、声を上げ行動を起こしJAYCEEとしての責務を果たしてきました。私は、この「声を上げて行動を起こす」ことこそがまちづくりの原点であると確信します。一人の声が賛同者を生み十人の声となる。さらには十人の声が百人の声となり、まちの声となる。これは、私たち青年会議所の運動においても、欠かすことのできないプロセスです。私たちが、明るい豊かな社会の実現に向けて、より効率的且つ効果的に歩みを進めて行くためには、一人でも多くの賛同する仲間を募り、共に声を上げ行動していくことこそが最も有効な手段です。多くの仲間と共に上がった声は説得力を増し、市民の皆様の心を揺さぶる大きな運動へと繋がると確信しています。

会員拡大への取り組みは単年度でなく、長期的な展望で捉えていかなければなりません。数年に渡り有効な会員拡大活動が継続できるように、今年度を起点とした「計画、実施、評価、改善のPDCAサイクル」に重きを置いたシステムを構築します。そして、地域の未来を共に描いていける多くの人材を発掘するために、年齢や性別のニーズに沿った交流ができる機会を創出すると同時に、市民の皆様へ私たちの運動を発信して共感していただける機会を創出します。さらには、新たな仲間が青年会議所というステージで活躍しやすい環境を定着させるために、昨年度より導入した新入会員研修システムを引き継ぎ、さらにより良いものとなるよう磨きをかけます。

市民意識の変革に向けて、仲間を増やすことは、青年会議所運動の根源であり、私たち、一人ひとりが会員拡大の当事者であることをしっかりと認識しなければなりません。地域の力が試されている現在だからこそ、青年会議所はこれまで以上に力を増す必要があります。自らがこれまで青年会議所において培ってきた力に自信を持って、新たな仲間の元へ一歩を踏み出しましょう。共に活動する仲間が増えることで、この地域の明るい未来がまた一歩近づくと確信しています。

創立60周年に向けて、「おもしろい」を忘れない運動

来年、鹿島青年会議所は創立60周年という大きな節目を迎えます。今年は創立55周年からの運動を総括し、創立60周年以降の鹿島青年会議所をどのように導いていくかを考える重要な一年です。まずは、これまでの歩みを省みて創立55周年時に掲げた運動指針に沿った運動ができているのかを確認し、我々の運動のおもしろさや醍醐味を会員で認識します。そして、2018年度がスムーズなスタートをきれるように創立60周年に向けた概要を決定する際も、今後の鹿島青年会議所が市民の皆様を惹きつけ、地域の発展に向けて新たな可能性を持つ組織だと感じていただけるよう工夫していきます。さらに、新たなスタートを控え、今後も多くの方々に鹿島青年会議所の運動に対して共感してもらえるように、鹿島青年会議所の運動を通して市民の皆様にとって有益と感じていただける情報を提供し、我々に共感していただける積極的な広報活動を行います。創立60周年に向けて会員一人ひとりが運動の意義を再認識することから青年会議所の活動におもしろさを感じ、地域の新しい未来へと繋げていきます。

地域の中核を担うひとづくり

私は入会して9年目を迎えます。背中を追い続けてきた先輩の大半は卒業され、次は自分が後輩に背中を見せていく立場になりました。鹿島青年会議所はここ数年、年齢の若い会員が増え、会員研修事業にも力を入れてきました。今年度は、今までの研修事業で蓄積されてきた会員の資質を、地域の可能性を切り拓いて行動できるリーダーへと開花させていきます。そのために、私は地域のことや青年会議所を学ぶ、月に一回の例会が会員としての資質を向上させる機会として大切だと考えます。例会では、そこに出席した全ての会員が厳粛なセレモニーをはじめ、そこに至る様々な計画や準備、その全てから「奉仕、修練、友情」といった青年会議所の三信条を学ぶことができます。今年度は、年間を通じてこの例会の時間をさらに有意義な時間とするために、具体的な地域の課題解決に向けたテーマを設け、社会の様々な分野に精通する、地域を担うリーダー育成プログラムを計画的に実行していきます。

同時に私たちには「鹿島おどり」「鹿島ガタリンピック」「鹿島市桜樹保存会」といった市民から愛される事業にも参画しています。これまで継承されてきたことに感謝し、事業のさらなる発展に向けて尽力することはもちろんですが、青年会議所の仲間だけでなく、他団体や行政などと一緒に創りあげていく事業に参画することを組織が成長する好機として捉えていきます。様々な方々との出会いを積極的に求め、この地域で生活する経済人としての視野を広げることから、会員が地域の中核を担える人材としての成長を促します。

出向の推進並びに各種大会への積極的な参加

私はこれまで幾度の出向を通じて、志を同じくする多くの仲間との出会いと学びを得てきました。出向の場には、各地から様々な人材が集います。育ってきた環境や職種、生活する地域の違いは過去に知り得なかった新たな価値観を、私に教えてくれました。また、運動や事業の対象エリアも広がるため、より多角的な視点で物事を見るスキルが求められます。そのような中で、出会った仲間と切磋琢磨しながら積み重ねた研鑽は、他では得難い成長の糧にもなりました。そして、それらの学びや経験は自らの地域に対する思いに大きな影響を与えてくれました。青年会議所の会員であるならば、この出向のチャンスは全ての会員に平等に与えられています。これまでの経験で培った自らの能力を、さらに広いステージで試してみるのも良いかも知れません。そして、さらに成長した一人ひとりが、その経験値を鹿島青年会議所へと還元し集めることで、地域の未来への大きな原動力となると確信しています。その点を踏まえ、本年度は出向者による学びを発表する機会を設け、今後もより多くの会員が出向に対する認識と関心を高めて一歩を踏み出す基盤を構築します。同時に青年会議所には、スケールメリットを活かした各種大会があります。世界中の、全国の志を同じくする仲間との強い繋がりや、運動の本質を体感することができる絶好の機会です。今年度も、鹿島青年会議所は出向を推進し本会の運動にコミットするとともに、各種大会への積極的な会員の参加を促します。

結びに

未来についてわかっていることは現在とは違うということです。その未来を変えるのは現在を変えるしか方法はありません。地域が変革を求められる現在だからこそ青年会議所の運動が必要とされています。時代が鹿島青年会議所を求めているのです。この運動がどんなに小さな運動でも、未来の誰かのための活動であることを絶対に忘れないで邁進していきます。そして、私は、青年の情熱は地域を突き動かすと信じています。私たちが運動を起こせば現在と未来は繋がります。「Link to the future」理想の未来を創造しながら新しい時代を切り拓いていきます。

《基本方針》



2016年度理事長所信